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在留資格とは?種類一覧と外国人雇用で押さえるべき手続き・注意点を解説

少子高齢化による労働力不足を背景に、日本で働く外国人の数は増加を続けています。外国人労働者は企業の成長を支える重要な存在となっており、その採用ニーズは今後さらに高まることが予想されます。

一方、外国人の雇用には日本人採用とは異なる法的なルールが存在します。その根幹となる制度が「在留資格」です。在留資格の仕組みを正確に理解しないまま採用を進めると、不法就労を助長するリスクが生じ、企業側が厳しいペナルティを受ける事態にもなりかねません。

本記事では、在留資格の基礎知識と種類の一覧を整理したうえで、採用可否の見分け方や申請手続き、雇用後の労務管理における注意点までを解説します。外国人採用を検討する人事担当者や経営者の方々にとって、実務上の判断基準となる内容です。

目次

在留資格とは

外国人が日本に滞在し、特定の活動を行うには法的な資格が必要です。出入国管理及び難民認定法に基づいて定められたこの資格が「在留資格」です。日本国内で合法的に生活し、働くための根拠となる許可証であり、外国人材の採用を検討する企業にとって正確な理解が不可欠です。

在留資格の基本的な定義

在留資格は、外国人が日本で行う活動内容や身分に応じて付与される許可です。現行法では29種類が規定されており、それぞれの資格ごとに国内で行える活動の範囲が定められています。たとえば観光目的で入国した短期滞在の資格では、日本国内での就労は認められません。日本で働くためには、就労が許可された在留資格を別途取得する必要があります。

参考:出入国在留管理庁「在留資格一覧表」

在留資格の取得要件

取得要件は申請する資格の種類によって異なります。主な審査項目は以下の通りです。

申請目的主な審査項目
就労目的学歴、実務経験、予定業務と専攻の関連性、企業の安定性
身分や地位に基づく目的日本人との婚姻関係や親族関係を証明する公的な書類

すべての在留資格には在留期間が設けられており、期限を超えて滞在するには満了前に更新手続きを完了させなければなりません。手続きを怠ると不法滞在となるため、期限の管理は企業・本人の双方にとって重要な責務です。

在留資格とビザの違い

日常会話では「就労ビザ」という言葉が広く使われており、在留資格とビザを同じものと捉えている方も少なくありません。しかし両者は法的な定義と役割が明確に異なります。外国人雇用を適法に進めるうえで、この違いを正確に把握しておくことが重要です。

参考:外務省「査証(ビザ)」

ビザは入国許可、在留資格は滞在許可

ビザは海外にある日本の大使館などの在外公館が発行する、日本への入国を推薦する証書です。ただしビザの所持は入国を直接保証するものではなく、最終的な入国許可は日本の空港での審査官が判断します。

一方、在留資格は入国審査を通過した際に付与される許可であり、日本国内での滞在と特定の活動を認める公的な証明です。両者の役割の違いを以下の表に整理しました。

項目発行機関主な役割
ビザ(査証)在外公館(大使館など)日本への入国を推薦する事前審査の証明
在留資格出入国在留管理庁日本国内での滞在と特定の活動を許可する証明

在留資格取得後にビザが不要になるケース

入国審査を経てパスポートに上陸許可の証印が押されると、中長期滞在者には在留カードが交付されます。この時点でビザの役割は原則として終了し、マルチプルビザなどの例外を除き、ビザは一度の入国で効力を失います。

外国人が日本で就労を開始した後、企業が管理すべき対象は在留資格です。実務上よく使われる「就労ビザの更新」という表現は、正確には「在留期間の更新」を指しています。企業は在留期間の更新期限を台帳などで適切に管理する体制を整えることが求められます。

在留資格の種類一覧

出入国在留管理庁が定める在留資格は全部で29種類あり、外国人が日本で行う活動や身分に応じて細かく分類されています。外国人材を採用する企業にとって最も重要な視点は「就労の可否」です。以下では29種類を就労可否の観点から4つに分類し、採用判断の材料として整理します。

参考:出入国在留管理庁「在留手続き 在留資格から探す」

就労制限のない在留資格(身分・地位に基づく在留資格)

身分や地位に基づいて付与される以下の4種類は、職種や労働時間の制限なく、日本人とほぼ同等の条件で働くことができます。

在留資格名該当する主な外国人
永住者法務大臣から永住の許可を受けた者
日本人の配偶者等日本人の配偶者、特別養子、日本人の子として出生した者
永住者の配偶者等永住者等の配偶者、永住者等の子として日本で出生した者
定住者日系人など法務大臣が特別な理由で居住を認めた者

工場での単純労働から専門的な業務、さらには起業まで幅広い活動が認められており、企業にとって採用手続きの負担が最も少ない人材層です。

定められた範囲での就労が可能な在留資格(就労ビザ)

一般的に就労ビザと呼ばれる以下の19種類は、あらかじめ許可された業務の範囲内でのみ就労できます。

分野・職種該当する在留資格名
外交・公務・公益外交、公用、教授、芸術、宗教、報道
専門・技術分野高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育
一般就労分野技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能
特定の労働分野特定技能(1号・2号)、技能実習

たとえば技術・人文知識・国際業務の資格を持つ人が、飲食店のホールスタッフや建設現場の作業員として働くことは不法就労に該当します。自社が任せたい業務内容と資格の活動範囲が一致しているかを必ず照合してください。

※技能実習制度の廃止について

上記の一覧に含まれている「技能実習」の在留資格は、2027年4月1日をもって廃止が決定しています。

2024年6月に成立した改正入管法(令和6年法律第60号)により、技能実習制度は新たな在留資格「育成就労」へ発展的に移行します。2027年3月31日をもって新規の技能実習計画認定の申請は受け付けられなくなります。現在すでに技能実習中の外国人には経過措置が設けられており、2030年3月31日を目途に実習を継続することができます。

技能実習を活用している企業は、2027年4月の制度移行を見据えた採用計画の見直しが求められます。育成就労制度の詳細については、後述の「技能実習制度の廃止と育成就労制度」をご参照ください。

原則として就労できない在留資格

以下の5種類は日本での就労を目的としない資格であり、現在の在留資格のまま労働させることは法律で禁じられています。

在留資格名該当する主な活動内容
留学日本の大学や専門学校などで教育を受ける活動
家族滞在就労ビザ等で滞在する外国人の扶養を受ける活動
文化活動日本の文化や芸術の研究、修得を行う活動
短期滞在観光、親族訪問、商談、講習会参加などを目的とする活動
研修公的機関や企業などで技術、技能、知識の修得を行う活動

観光目的で入国した短期滞在の外国人をアルバイトとして雇用することは固く禁じられています。企業は誤って不法就労を助長しないよう、採用前の確認フローを整備することが必要です。

条件次第で就労できる在留資格(特定活動・資格外活動許可)

法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動として、以下の1種類があります。

在留資格名該当する主な外国人
特定活動ワーキングホリデー、EPA看護師候補者、インターンシップなど

特定活動は就労が認められているケースとそうでないケースが混在しており、採用の際はパスポートに貼付された指定書による個別確認が必要です。

また、留学や家族滞在の資格を持つ外国人が資格外活動許可を取得している場合は、週28時間以内に限りアルバイトとして就労できます。留学生については長期休業期間中に限り、1日8時間かつ週40時間以内まで就労が認められます。

外国人雇用で採用可能な在留資格

企業が外国人を採用する際、雇用形態や任せたい業務によって該当する在留資格は異なります。以下では正社員・アルバイト・雇用形態不問の3区分に整理して解説します。

正社員として採用できる在留資格

正社員として専門的な業務で採用する場合の代表格が「技術・人文知識・国際業務」です。ITエンジニアや通訳、マーケティング担当など、理系・文系双方の専門職をカバーしています。この資格では大学などでの専攻内容と入社後の業務内容に関連性が求められるため、企業側は職務内容を具体的に示したうえで申請を行う必要があります。

正社員として雇用する主な在留資格と職種例は以下の通りです。

在留資格名主な職種例
技術・人文知識・国際業務ITエンジニア、通訳、マーケティング担当
技能外国料理の調理師、スポーツ指導者
企業内転勤海外支社から日本本社への異動者
高度専門職高度な専門的技術を持つ研究者や経営者

外国料理の調理師など熟練した技能を要する職種には「技能」が該当します。また、海外支社から日本の事業所へ異動する人材には「企業内転勤」が該当します。

アルバイトとして採用できる在留資格

アルバイトとして雇用できる主な対象は、資格外活動許可を取得した外国人です。留学や家族滞在の資格を持つ人材が該当し、飲食店や物流倉庫などでの雇用事例も多数あります。

採用の際は資格外活動許可の取得を事前に確認したうえで、週28時間以内という労働時間の上限を厳守する必要があります。留学生については長期休業期間中に限り、1日8時間かつ週40時間以内まで就労が認められます。なお週28時間の上限は複数の勤務先を掛け持ちしている場合も合算して適用されるため、シフト管理には十分な注意が必要です。

参考:出入国在留管理庁「「留学」の在留資格に係る資格外活動許可について」

雇用形態を問わず採用できる在留資格

雇用形態を問わず採用できるのは、身分や地位に基づく在留資格を持つ人材です。永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者の4種類が該当します。就労に関する制限がないためあらゆる雇用形態・職種で受け入れることができます。

対象となる雇用形態の例は以下の通りです。

  • 正社員
  • 契約社員
  • 派遣社員
  • アルバイトやパートタイム

製造業のライン作業や清掃業務など、指定の活動範囲を持たない現場でも活躍できる点が大きな強みです。採用手続きの観点からも、最も円滑に進められる人材層と言えます。

特定技能で採用できる業種

慢性的な人手不足に対応するために設けられた特定技能は、一定の専門性や技能を持つ即戦力の外国人を受け入れる制度です。受け入れ対象となる16の産業分野は以下の通りです。

分野群該当する主な産業分野
製造・建設関連工業製品製造業、建設、造船・舶用工業
サービス関連介護、ビルクリーニング、宿泊、外食業
運輸・整備関連自動車整備、航空、自動車運送業、鉄道
農林水産・その他農業、漁業、飲食料品製造業、林業、木材産業

特定技能1号は最長5年の滞在が認められます。技能実習生からの移行や試験合格者など多様なルートからの人材確保が可能です。多くの企業が積極的に活用を進めている制度です。

参考:出入国在留管理庁「特定技能制度とは」

技能実習制度の廃止と育成就労制度

2024年6月に成立した改正入管法により、1993年から続く技能実習制度は2027年4月1日に廃止され、新たな在留資格「育成就労」制度へ移行します(施行日は2025年9月26日閣議決定)。2027年4月以降は技能実習の新規申請はできなくなります。ただし、2027年3月31日までに認定を受けた、または認定申請が行われた技能実習計画に基づく実習生は経過措置として2030年3月31日を目途に実習を継続することができます。

育成就労制度は、技能実習とは根本的に異なる目的・仕組みで設計されています。技能実習との主な相違点は以下の通りです。

比較項目技能実習(現行)育成就労(2027年4月〜)
制度の目的開発途上国への技能移転(国際貢献)人手不足分野における人材の育成・確保
在留期間最長5年(1号〜3号の合計)原則3年
転籍(職場変更)原則禁止一定要件(就労1〜2年経過+試験合格)のもとで本人意向による転籍が可能
日本語能力要件原則なし(介護分野を除く)入国時にA1相当(JLPT N5等)以上が必要。段階的に要件が上がる
特定技能1号への移行同一職種の場合、試験免除あり試験合格が必要(免除なし)
監理体制監理団体(許可制)監理支援機関(許可制・基準厳格化)

育成就労制度の受け入れ対象分野は特定技能制度の特定産業分野と原則一致します。外国人は3年間の育成就労を通じて特定技能1号水準の技能を習得し、要件を満たせば特定技能1号・2号へとステップアップできます。

企業が今から取り組むべき準備

技能実習を活用している企業は、2027年4月の制度移行を見据えた早期対応が求められます。以下のポイントを確認してください。

  • 現在受け入れ中の技能実習生の在留状況を確認し、2027年4月時点の実習段階(1号・2号・3号)を把握する
  • 育成就労では特定技能1号への試験合格が必須となるため、日本語教育・技能向上のための社内体制を整備する
  • 技能実習から育成就労への切り替えは、移行途中の技能実習生には適用されず、新たに育成就労として受け入れる必要があることを理解する

監理支援機関への移行準備と申請スケジュール

現行の監理団体は、新制度においては「監理支援機関」として新たに許可を取得する必要があります。スケジュールは下表の通りです。

申請の種類受付開始日備考
監理支援機関 許可(施行日前申請)2026年4月15日〜外国人技能実習機構(OTIT)に申請。2027年4月1日の制度開始に間に合わせるには2026年9月30日までの申請を推奨
育成就労計画 認定(施行日前申請)2026年9月1日〜詳細は2026年6月頃に公表予定
現行・監理団体の新規許可申請(技能実習)〜2026年9月30日までこの期限以降、技能実習制度に基づく監理団体の新規許可申請は受け付けられない

制度移行に関する最新情報は出入国在留管理庁の公式サイトで随時更新されます。対応策の検討にあたっては、行政書士・監理支援機関等の専門家への早期相談もご検討ください。

参考:出入国在留管理庁「育成就労制度の概要(令和7年12月 改 訂 )」「育成就労制度に係る施行日前申請」

外国人雇用で採用できない在留資格

就労不可の在留資格を持つ外国人を誤って雇用すると、企業のビジネス継続に深刻な影響を及ぼしかねません。採用前に在留カードを必ず確認し、就労の可否を正確に判断できる体制を整えることが重要です。

就労活動が認められない在留資格の種類

就労活動が認められない代表的な在留資格は以下の通りです。

在留資格名就労不可の理由・活動内容
短期滞在観光や知人訪問などを目的とするため
留学学業を専念する目的で入国しているため
家族滞在扶養者の元で生活を送るための資格であるため
研修公的機関等で知識の修得を行う目的であるため
文化活動日本の文化や芸術を研究する目的であるため

短期滞在で入国した外国人は、日本国内で報酬を得て働くことは一切できません。留学や家族滞在については、資格外活動許可を取得していれば週28時間以内での就労が認められますが、許可を得ていない状態での雇用は違法行為です。

また技能実習の在留資格を持つ外国人は、あらかじめ認定された実習計画に基づく特定の企業でのみ活動が認められています。他の企業がアルバイトとして雇用することや、計画外の業務に従事させることは法令違反に該当するため、個別の確認が必要です。

不法就労を助長した場合の罰則リスク

企業が不法就労と知りながら雇用した場合はもちろん、確認を怠った過失による雇用も入管法の不法就労助長罪の対象となります。無知や過失を理由とした免責は認められていません。罰則として事業主には5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金が科されます。事案によっては拘禁刑と罰金の両方が適用されるケースもあります。

罰則にとどまらず、企業名の公表による社会的信用の失墜も避けられません。さらに今後の外国人受け入れが長期にわたって制限されるなど、事業運営への打撃は多岐にわたります。全社的なコンプライアンス体制を構築し、違反を未然に防ぐ運用が求められます。

参考:出入国在留管理庁「不法就労防止にご協力ください」

在留資格の確認方法

不法就労を防ぐには、採用選考の段階で応募者の在留資格を確認するプロセスが欠かせません。口頭での確認や履歴書の記載を鵜呑みにせず、公的な証明書による客観的な確認が必要です。具体的な手段として、在留カードの確認とオンライン照会の2つが挙げられます。

在留カードで確認できる情報

在留カードは中長期滞在者に交付される身分証明書です。券面には氏名や生年月日のほか、在留資格の種類や就労制限の有無が明記されています。確認はまずカード表面の「就労制限の有無」欄から始めます。「就労不可」などの記載から基本的な就労条件を把握できるためです。裏面下部の資格外活動許可欄に許可の記載があれば、週28時間以内での就労が認められます。

参考:出入国在留管理庁「在留カードとは?」

偽造在留カードを見分けるポイント

近年、精巧に偽造された在留カードを悪用して就労しようとするケースが報告されています。目視で偽造カードを見分ける主なポイントは以下の通りです。

  • 特殊なホログラム加工の有無
  • カードを傾けた際の「MOJ」の文字の立体感
  • 顔写真横のホログラムの色の変化
  • 触った時の凹凸感の有無

少しでも違和感を覚えた場合は、次のオンライン照会による追加確認へ移行してください。

出入国在留管理庁のオンラインシステムを活用する

目視によるチェックと併せて、出入国在留管理庁が提供する無料のオンラインシステムを活用することを推奨します。「在留カード等番号失効情報照会」サイトにアクセスし、在留カード番号と有効期間を入力するだけで、そのカードが有効かどうかを確認できます。偽造や失効済みのカードを事前に見抜ける有効な手段です。採用内定を出す前に、目視とオンライン照会による二重のチェックを行う運用を整備してください。

参考:出入国在留管理庁「在留カード等番号失効情報照会」

外国人を採用する際の在留資格申請手続き

外国人を採用し、実際に就労を開始してもらうには所定の申請手続きが必要です。該当の外国人がどこに住んでいるか、どのような資格を持っているかによって手順は異なります。企業側が主体となって進める部分と本人が行う部分を正確に把握したうえで、余裕を持ったスケジュールで手続きを進めることが重要です。

国内在住の外国人を採用する場合の手続き

国内在住の外国人を採用する場合は、主に在留資格変更許可申請を行います。日本の大学を卒業した留学生を新卒採用するケースが代表的です。入社日までに就労が認められる在留資格への変更を完了させる必要があります。

他社で働いていた外国人を中途採用する場合は、保有する資格の活動範囲内に自社の業務が含まれているかをまず確認します。範囲内であれば変更は不要ですが、次回の更新をスムーズに行うために就労資格証明書の交付申請を行っておくことが推奨されます。自社での就労が法的に問題ないことを事前に証明できる有効な手段です。

参考:出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」

海外在住の外国人を採用する場合の手続き

海外在住の外国人を日本へ呼び寄せる場合は、在留資格認定証明書交付申請を行います。手続きの流れは以下の通りです。

  1. 企業が地方出入国在留管理局へ交付申請を行う
  2. 審査を経て在留資格認定証明書が交付される
  3. 企業が海外の本人に証明書の原本を郵送する
  4. 本人が現地の日本大使館でビザの発給申請を行う
  5. ビザが発給された後に日本への入国が認められる

申請から入国までには数ヶ月の期間を要します。採用計画を立てる際には、十分なリードタイムを確保する計画が求められます。

参考:出入国在留管理庁「在留資格認定証明書交付申請」

在留資格の変更・更新申請の流れ

在留資格の変更や更新申請は、書類準備からスタートします。申請の一連の流れは以下の通りです。

ステップ実施内容
書類準備本人の学歴・職歴証明書と企業の事業内容・財務資料を揃える
申請受付管轄の出入国在留管理局の窓口、またはオンラインで提出する
審査待ち変更申請で約1ヶ月〜2ヶ月、更新申請で数週間〜1ヶ月程度待機する
結果受領審査完了の通知書が届き、新しい在留カードを受け取る

在留期間の更新は期間満了日の3ヶ月前から申請できます。企業側も期限を把握し、余裕を持って手続きを進めるよう本人に働きかけることが求められます。

申請に必要な主な書類

申請に必要な書類は資格の種類や企業の規模によって異なります。一般的なケースで用意すべき主な書類は以下の通りです。

外国人本人が用意する書類:

  • 申請書と証明写真
  • パスポートと在留カードの提示
  • 履歴書と最終学歴の卒業証明書

企業側が用意する書類:

  • 雇用契約書または労働条件通知書の写し
  • 商業・法人登記簿謄本と直近の決算文書
  • 会社案内や事業内容を説明する資料
  • 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表

これらの書類を通じて、専門性と職務内容の一致および企業の安定性を客観的に証明することが求められます。

外国人雇用における在留資格の注意点

就労可能な在留資格を取得した後も、企業側の責任は継続します。雇用期間を通じてコンプライアンスを遵守し、法令に基づいた労務管理を行うことが不可欠です。外国人材が安心して働ける環境を整えるための必須項目を以下に解説します。

在留資格の活動範囲を超えた業務に従事させない

就労ビザは許可された特定の業務を行うことを条件に発給されています。たとえば通訳として採用した外国人を工場での単純作業に配置転換することは、資格外活動とみなされ入管法違反となります。

外国人のキャリア形成や人事異動を検討する場合も同様です。配置転換の際は、配置先の業務が現在の資格範囲内に収まっているか慎重に判断しなければなりません。

資格外活動許可がある場合の週28時間ルールを守る

資格外活動許可を持つ留学生などを雇用する場合、週28時間以内という労働時間の上限を厳守する必要があります。この制限はどの曜日から起算しても常に規定内でなければなりません。また複数の勤務先を掛け持ちしている場合は、すべての労働時間を合算した合計が対象です。

上限を超過した場合、本人の在留資格更新が不許可となる恐れがあります。企業側も不法就労助長罪に問われるリスクを伴うため、入念なシフト管理が求められます。

社会保険・労働保険への加入義務

社会保険や労働保険への加入義務は、外国人労働者に対しても日本人と同様に適用されます。外国籍であることや短期間での帰国予定を理由に加入を免れることはできません。企業に加入が義務付けられている主な保険制度は以下の通りです。

保険制度の種類概要と対象
労災保険業務上の災害を補償(すべての労働者が対象)
雇用保険失業時の給付等(週20時間以上の勤務等の要件あり)
健康保険医療費の負担軽減(要件を満たす労働者が対象)
厚生年金保険老齢や障害等の年金給付(健康保険と同様の要件)

近年では在留資格の更新審査において、法律に則った加入状況が厳しくチェックされています。未加入が発覚すると在留資格が取り消される事態に発展し、企業は貴重な人材を失うリスクがあります。

在留期限の管理を企業側でも定期的に行う

更新手続きは原則として外国人本人の責任で行うものです。しかし本人がうっかり期限を失念し、オーバーステイとなるケースも少なくありません。オーバーステイの状態で就労させ続けた場合、企業も不法就労助長罪の対象となります。

雇用するすべての外国人の在留期限はデータベースで一元管理することを推奨します。期限の3ヶ月前には本人に更新準備を促す仕組みを整えることが重要です。組織的な管理体制の構築が、予期せぬトラブルを防ぐ最善の手段となります。

在留資格に関するよくある質問

外国人材の採用実務において、人事担当者から寄せられる疑問をまとめました。

在留資格とビザは同じものですか?

法的には異なる制度です。ビザは海外の日本大使館などが発行する入国推薦状としての役割を持ちます。一方の在留資格は、日本国内に滞在して特定の活動を行うための法的根拠です。日本で働きながら更新手続きを行う対象は在留資格となります。

在留資格の審査期間はどのくらいかかりますか?

申請の種類や出入国在留管理局の混雑状況によって変動します。海外からの呼び寄せに該当する認定証明書交付申請の場合は1ヶ月〜3ヶ月程度が目安です。変更許可申請や更新許可申請の場合は、2週間〜1ヶ月程度を見込んでおくとよいでしょう。

在留資格の更新を忘れた場合はどうなりますか?

在留期限を1日でも過ぎると不法滞在という重大な法律違反となり、強制退去の対象となる恐れがあります。万が一期限を過ぎてしまった場合は、直ちに出入国在留管理局に出頭して事情を説明する必要があります。

採用後に在留資格の変更が必要になるケースはありますか?

留学生を新卒で採用する場合、入社までに就労が認められる資格への変更が必要です。中途採用の場合も、前職と自社で従事する業務内容が異なるケースでは変更許可申請を行います。新しい許可を得てから指定の業務に従事させる手順となります。

外国人のアルバイト採用で確認すべき在留資格は何ですか?

まず在留カード表面で、就労制限のない身分に基づく資格かどうかを確認します。留学や家族滞在の資格である場合は、在留カード裏面下部の資格外活動許可欄を確認する手順を踏みます。許可の記載がない状態での雇用は違法行為となるため注意が必要です。

在留資格の申請を行政書士に依頼するメリットはありますか?

複雑な法令知識に基づく正確な書類作成を任せられる点が最大のメリットです。申請に関する主なメリットは以下の3点です。

  • 審査がスムーズに進む確率が上がる
  • 出入国在留管理局へ出向く時間と労力を削減できる
  • 企業側は本来の採用活動に専念できる
特定技能と技能実習の在留資格はどう違いますか?

技能実習は日本の技術を開発途上国へ移転する国際貢献を目的とした制度です。労働力不足の解消を目的としたものではありません。一方の特定技能は即戦力となる外国人材を受け入れる就労目的の制度で、転職の自由度も高く設定されています。

なお、技能実習制度は2027年4月1日をもって廃止されることが決定しています。2027年4月以降は新規の技能実習申請はできなくなり、在留資格「育成就労」が新たに創設されます。育成就労は、技能実習とは異なり「日本の人手不足分野における人材の育成・確保」を明確な目的とし、就労期間は原則3年、一定の要件を満たせば本人の意向による転籍も認められます。3年間の育成就労を修了したのち、試験に合格すれば特定技能1号・2号へ移行することができます。

現在技能実習制度を活用している企業は、2027年4月の移行を見据えた準備が必要です。詳細については「技能実習制度の廃止と育成就労制度」の項目をご参照ください。

まとめ

本記事では、在留資格の基本定義から種類の一覧、採用手続き、雇用後の労務管理までを解説しました。外国人材の採用を成功させるためには、制度の正確な理解が不可欠です。就労可否の判断を誤ると不法就労を助長するリスクが生じ、企業側が重いペナルティを受ける事態にもなりかねません。

採用後の労務管理も含め、以下のポイントを社内で徹底する体制が求められます。

  • 在留カードの公的な情報による本人確認
  • 業務内容と資格の活動範囲の厳格な照合
  • 就労時間の制限や在留期限の定期的な管理

出入国管理に関する法令や手続きは非常に複雑な構造を持っています。自社のみで判断や申請を進めることに不安を覚える担当者も少なくないはずです。企業のリスクを回避しながら優秀な人材をスムーズに受け入れるために、外国人雇用に精通した専門家への相談をご検討ください。

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